FAXで届く注文書を自動でCSVデータにするには

FAXで届く注文書を自動でCSVデータにするには

「FAXで届く注文書がいまだに運用として残っているがシステム化するのもまた難しい」という悩みは多くの企業で聞かれます。

取引先がシステムの利用に対応できないため、FAXでの受付を残さざるを得ないというのが主な理由であったりします。

システム経由で注文をもらえれば、注文情報をデータでそのまま処理することが可能なので、手入力で注文数を基幹システムへ打ち直すこともなく効率的です。しかしFAXでの注文書はそうはいきません。人の手で注文情報をパソコンへ入力する作業が必要です。

問題は、入力作業だけではありません。コロナ禍でリモートワークを推進したくとも、FAXで注文書が届く以上、出社して注文書を確認するよりほかなく、リモートワークの阻害要因にもなっています。

FAXの注文書をなくすことは難しいから、せめて紙のFAXを簡単にデータ化したい、それもCSVデータにして、そのまま基幹システムにデータ連携したい。そんな今までは夢のまた夢みたいに思っていたことが、実はすでにAIで実現していることをご存知でしょうか?

注文書OCRの注文書革命DX

AIで実現するFAX注文書のCSVデータ化

FAXの注文書を自動でCSVデータにしてくれる方法として「注文書革命DX」を利用した方法をご紹介します。

「注文書革命DX」は注文書に特化したAI-OCRというシステムとなります。

AI-OCRというのは、画像データの中にある文字を、AIがテキストデータとして変換してくれるシステムのことです。

ひと昔前のOCR技術をご存知の方は、なんだOCRか、たいして読み取れないよね。なんて思うかもしれませんが、今ではAIを活用することでOCR技術は飛躍的な進化を遂げています。

「注文書革命DX」においては、実は確定申告や国勢調査でも採用されているOCRエンジンが使われているため、精度の高さや実績の豊富さなど、その定評は折り紙つきです。

「注文書革命DX」と、他のAI-OCR製品との大きな違いは、ずばり非定型帳票に強いということがあげられます。

非定型帳票というのは、異なるフォーマットの帳票を意味します。その反対となるのが、定型帳票と呼ばれるものなのですが、定型帳票をOCRで読み取る方法というのは、帳票のエリア指定により読み取り範囲を定義したテンプレートを帳票の種類ごとに用意する点が特徴です。

非定型帳票はエリア指定ではなく、キーワードとなる文字をてがかりに、その周辺にある読み取りたい文字を取り出すという手法となります。

FAXで届く注文書というのは、余白が一定でないため、エリア指定による絶対座標での読み取りは難しく、取引先ごとに注文書のフォーマットも異なるという運用もよくあるため非定型帳票に特化したAI-OCRが向いているいえます。

また、FAXの注文書というのは、汚れやかすれ等のノイズも多く、手書き文字も含まれることが多いため、OCRの難易度は高い部類に入ります。

どれだけ、実績のある製品と言われても、自社で取り扱う注文書が本当に読み取れるのかは実際に読み取る様子を見てみないと信じられないのも無理はありません。「注文書革命DX」では文字の読み取りを確認してもらうこともできますので、一度相談してみるとよいでしょう。

FAXからの自動連係

さて、ここまでは、AI-OCRによる画像から文字の変換についての説明でしたが、ここからはFAXで受け取った紙をどうやって画像データにするのかについてご説明します。

FAXを画像データにする方法は2通りあります。

①複合機と自動アップローダーアプリを利用する方法

FAX機能を備えた複合機においては、受信したFAXをPDFや画像としで任意のフォルダーへ自動保存する機能を搭載していることも多いです。

「注文書革命DX」は、指定フォルダーを監視して、自動的にクラウドのAI-OCRサービスへアップロードするアプリを用意しています。これにより、受信したFAXがOCR変換まで自動で一気に処理されます。

RPAと呼ばれるロボットアプリを利用していただいても同じことは実現可能です。ただ、RPAを利用するには、RPAの導入コスト、保守コスト、導入作業や維持管理負担がかかりますが、注文書革命の自動アップローダーアプリは、ごく簡単な設定で導入できること、RPAに比べ非常にリーズナブルであることが特徴といえます。

②クラウドFAXサービスとAPI連携する方法

2つ目の方法は、クラウドFAXサービスを利用する方法です。
クラウドFAXサービスとは、FAXを受信してPDF化し、ダウンロードやメール転送を可能にしてくれるサービスです。クラウドFAXサービスではAPIが用意されているサービスもあり、APIを利用して「注文書革命DX」とシステム間のデータ連携を実現します。
FAXサーバーを自前で構築すると、かなりの投資が必要になりますが、クラウドFAXサービスは利用に応じたの従量課金制であることが多く、手ごろな価格での導入が可能です。

クラウドFAXサービスを利用する場合、FAX番号を新たな番号に変更しなければならないデメリットはありますが、クラウドサービスなので受信状況をリモートワークでもWEB管理画面で確認できるというメリットがあります。
FAXの特性上、通信履歴を確認したいことも多いことでしょう。複合機ではリモートで通信履歴までは確認が難しいでしょうから、クラウドFAXサービスを検討する価値は十分あるのではないでしょうか。

CSVデータの中身も大事

FAXを自動でCSVデータ化する上で、もう一つ押さえておきたいポイントがあります。

それは、最後にできあがるCSVデータは、利用しやすいレイアウトになっているかという点です。

多くの情報を詰め込まれた注文書の場合、一つのアイテムにつき複数行の表組みになっていることはよくあります。

見た目そのままの状態でCSVデータにしても、基幹システムへデータインポートするには難しく、インポートするにはデータを加工し、整形する必要があります。

どうせなら、基幹システムでインポートできるファイルレイアウトでCSVを出力できるにこしたことはありません。

「注文書革命DX」は、1商品複数行構成の複雑な表の注文書でも、1行にまとめたり、並び順の変更も可能であり、さらには注文書には記載されていない商品コードをマスタを参照して補完するなど、出力したCSVデータはその後のデータ連携を想定し、開発された製品となります。

無理にFAX運用を変える必要はないのでは

一時期、未だFAX運用が多いことで官公庁がマスコミ批判され、FAXが悪のようにささやかれたこともありましたが、FAXにはFAXの良さもあります。

FAXというのは、書式の変更などが容易であるがゆえに、柔軟な運用が可能である点などはFAXゆえのメリットともいえます。運用として固まっていないのにシステム化するとシステム改修が発生して、柔軟な対応が難しくなることはよくあります。また、アナログな方法というのは、システム障害による業務停止のリスクを回避し、緊急時やトラブル時に強いというメリットもあります。

FAXのメリット・デメリットを踏まえてケースバイケースで選択し、FAXのデメリットをテクノロジーの進化で補うことで解決するという考え方もアリかなとは思いますが、いかがでしょうか。

注文書OCRの注文書革命DX
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