電子帳簿保存法改正で納品書は電子化しやすくなる!メリットや保管方法を解説

「電子帳簿保存法が改正されたけど、納品書の保存業務に何か影響はあるのかな」
「納品書を電子保存する場合、対応しなければならない保管要件は何だろう?」

担当者の方の中には、このように疑問を抱くことがあるかもしれません。

詳細は本文で解説しますが、電子帳簿保存法の改正は納品書の保存業務に大きな影響があります。これは納品書に限った話ではありませんが、電子帳簿保存法の対象書類を保存する際の要件が大きく緩和されたからです。これを機に、納品書は電子保存してしまうのが良いでしょう。

しかしそうなると、今度は「納品書を電子化させる際の具体的な保存方法を知りたい」「 そもそも電子保存にメリット・デメリットってあるんだろうか」と疑問に感じるかもしれません。そこでこの記事では納品書のことだけでなく、電子帳簿保存法の保存区分に沿った対応方法・納品書を電子保存するメリットやデメリットも解説します。

この記事を読めば、電子帳簿保存法関連の納品書情報を広く深く理解できます。「電子帳簿保存法が改正されたことだし、納品書への対応方法をしっかりと把握しておかないとな」と考えている担当者の方は、ぜひ読んでみてください。

納品書も電子帳簿保存法の対象【改正の影響は?】

ここでは電子帳簿保存法の対象書類、改正内容を解説します。

  • 納品書も電子帳簿保存法の対象です
  • 2022年に施行!電子帳簿保存法の改正内容
  • 令和5年度税制改正に伴い電子帳簿保存法がまた改正!

納品書も電子帳簿保存法の対象です

そもそもの話になりますが、納品書は電子帳簿保存法※の対象です。

※納品書などといった国税関係書類や帳簿の電子保存を認めた法律のこと。

詳しくは以下のとおり。

電子帳簿保存法の対象種類 具体例 該当する保存区分
国税関係帳簿 仕訳帳
売掛金元帳
買掛帳元帳
総勘定元帳
現金出納帳
固定資産台帳
など
電子帳簿等保存
国税関係書類
(電子取引含む)
試算表
棚卸表
貸借対照表
損益計算書
請求書およびその写し
領収書およびその写し
納品書およびその写し
注文書およびその写し
見積書およびその写し
など
電子帳簿等保存
スキャナ保存
電子取引データ保存

2023年6月6日時点

そのため納品書を電子保存する場合は、状況に応じて各保存区分の要件に従わなければなりません。各保存区分の保存要件は後述しますね。

2022年に施行!電子帳簿保存法の改正内容

電子帳簿保存法の対象書類になっている納品書ですが、電子帳簿保存法が改正されたことにより電子保存が容易になりました。なぜなら2022年の改正により、各保存区分の内容が大きく緩和されたからです。

電子帳簿保存法の保存区分 2022年改正の内容
電子帳簿等保存 税務署長の事前承認制度が廃止
過少申告加算税の軽減措置を整備
最低限の要件を満たす電子帳簿についても、電磁的記録による保存が可能
スキャナ保存 税務署長の事前承認制度が廃止
適正事務処理要件が廃止
タイムスタンプの要件が緩和
検索要件が緩和
不正があった場合の重加算税の加重措置を整備
電子取引データ保存 タイムスタンプの要件が緩和
検索要件が緩和
電子データでの保存が義務化
申告漏れ等に課される重加算税が10%加重される措置を整備

引用元:国税庁|電子帳簿保存法が改正されました(2023年6月6日時点)

各保存区分の詳細は後述しますが、ポイントは『税務署長の事前承認制度が廃止』されたこと。従来ですと税務署に事前に届け出ることが必須でしたが、それが廃止となりました。手続き・その準備がなくなったことで、電子帳簿の電子保存を導入しやすくなりました。

その他にもタイムスタンプや検索要件が緩和されたことにより、納品書の電子保存が改正前よりも容易になっています。各保存区分や要件の詳細は後述します。

令和5年度税制改正に伴い電子帳簿保存法がまた改正!

令和5年度税制改正に伴って、電子帳簿保存法はさらに緩和されました。

電子帳簿保存法保存区分 令和5年度税制改正における電子帳簿保存法の改正内容
電子帳簿等保存 1.「優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置」となる書類の見直し。※1
スキャナ保存 1.解像度・階調・大きさに関する情報の保存が不要。※2
2.入力者等情報の確認要件が不要。
3.帳簿との相互関連性の確保が必要な書類が重要書類※3に限定。
電子取引データ保存 1.検索機能が不要とされる対象者の範囲が、準期間(2課税年度前)の売上高が「1,000 万円以下」の保存義務者から「5,000 万円以下」の保存義務者に拡大。
2.入力者等情報の確認要件が不要。
3.対象者に「電子取引データをプリントアウトした書面を、取引年月日その他の日付及び取引先ごとに整理された状態で提示・提出することができるようにしている保存義務者」が追加。
4.令和4年度税制改正で措置された「宥恕措置」は、適用期限(令和5年 12 月 31 日)をもって廃止。
5.改ざん防⽌や検索機能など保存時に満たすべき要件に沿った対応は不要となり、電子取引データを単に保存しておくことができる。※4

引用元:国税庁|電子帳簿保存法の内容が改正されました〜令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要〜(2023年6月14日時点)
※1:具体例として、仕訳帳・総勘定元帳・売上帳・仕入帳・売掛帳・買掛帳・貸付帳・固定資産台帳などが軽減措置の対象に挙げられます。
※2:スキャナで読み取る際に守らなければならない解像度(200dpi 以上)や階調(原則としてカラー画像)などの要件自体に変更はありません。
※3:契約書・納品書・請求書・領収書など、資金やモノの流れに直結・連動する書類のこと。対する見積書や注文書などは、一般書類に分類されます。
※4:宥恕措置の内容が電子帳簿保存法の本則(82ページ|(3)の②)に盛り込まれ、条件を満たせば2024年1月1日以降も、電磁的記録を紙に出力して保存することが認められました。

ポイントは2つ。1つはスキャナ保存において、解像度などに関する情報の保存が不要になったこと。少なからず入力および確認作業が減るため、現場の負担が減ることでしょう。

2つ目はなんといっても電子取引データ保存において単に保存、つまりは紙に出力して保存することが、以下のように認められたことにあります。

電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って保存をすることができなかったことについて相当の理由がある保存義務者に対する猶予措置として、申告所得税及び法人税に係る保存義務者が行う電子取引につき、納税地等の所轄税務署長が当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存要件に従って保存をすることができなかったことについて相当の理由があると認め、かつ、当該保存義務者が質問検査権に基づく当該電磁的記録のダウンロードの求め及び当該電磁的記録の出力書面(整然とした形式及び明瞭な状態で出力されたものに限る。)の提示又は提出の求めに応じることができるようにしている場合には、その保存要件にかかわらず、その電磁的記録の保存をすることができることとする。

引用元:財務省|令和5年度税制改正の大綱(6/10)(2023年6月17日時点)

上記は令和5年度税制改正に伴う、電子帳簿保存法の見直し内容の一部です。そもそも電子取引データ保存においては、以下のように2024年1月1日からは電子保存が義務化されていました。

令和6年1月からは保存要件に従った電子データの保存が必要ですので、そのために必要な準備をお願いします。

引用元:国税庁|電子取引データの保存方法をご確認ください(2023年6月6日時点)

つまり逆に言えば、2023年12月31日までであれば紙に出力して保存することも合法だったということ。この宥恕措置扱いだった『紙への出力保存を認める』という決まりが、令和5年度税制改正に伴い、2024年1月1日以降もOKになったということですね。

しかし、たった1年でここまで内容がガラリと変わったことを考えますと、今後数年以内に電子保存が再度義務化される可能性は十分あるといえます。電子帳簿保存法の今後の動向に要注意です。

なお紙に出力して保存することが認められるのは、以下2つの条件を満たした場合に限ります。

イ:保存時に満たすべき要件に従って電子取引データを保存することができなかったことについて、所轄税務署⻑が相当の理由があると認める場合(事前申請等は不要)
ロ:税務調査等の際に、電子取引データの「ダウンロードの求め」及びその電子取引データをプリントアウトした書面の提示・提出の求めにそれぞれ応じることができるようにしている場合

引用元:国税庁|電子帳簿保存法の内容が改正されました〜令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要〜(2023年6月14日時点)

いずれかを満たさない場合は、電子取引時に授受した納品書を紙に出力して保存することが認められません。『所轄税務署⻑が相当の理由があると認める場合』が具体的にどのようなケースであるのかが現時点では明記されていないため、正直なところ判断が難しいです。

今後に電子保存が再度義務化される可能性があること、紙への出力保存を認めてもらえる条件が不透明であることを踏まえますと、今のうちに電子保存に備えた方が良いでしょう。納品書を電子保存すべきその他理由(メリット)は、後述します。

納品書の役割とは?記載項目や保存期間も解説

次に納品書の基本情報を解説します。

  • そもそも納品書が果たす役割とは?
  • 納品書の記載項目
  • 納品書の保管期間

そもそも納品書が果たす役割とは?

納品書とは取引先に対して商品・サービスを納めた際に『何を・いつ・どれぐらい・いくらで・誰が・どこに対して』を記載している書類を指します。

納品書の具体例としましては、仮に仕事でネット注文をしたとします。商品が届いたとき、商品が入っている箱の中に書類が同封されていますよね。あれが納品書です。

納品書があることにより、受領者は契約内容や納品物に誤りがないかをすぐにチェックできます。もし受け取り時に「こんなもの、発注したかな?」と疑問に感じても、納品書を確認すれば自社と取引先のどちらに誤りがあったのかを把握可能です。

例えば納品書と見積書の内容に相違があるのであれば、取引先に誤りがあったといえます。買い手側は見積書の内容に納得して発注をしているわけですから、そこにズレがあるのであれば希望したものが納品されていないことを意味するからです。この場合は、取引先に何かしらのミスがあったことが推測されますよね。

その一方で納品書と見積書の内容が一致しているのであれば、取引先にミスがないことが推測されます。この場合は逆に、買い手側が商品やサービスのことを根本的に誤認していたと考えるのが妥当でしょう。このように契約内容や納品物の正当性を伝えられるのが、納品書です。

納品書の記載項目

納品書の記載内容は基本的に以下のようになっています。

  • 宛先
  • 納品書発行日
  • 納品物の内容
  • 数量
  • 単価
  • 納品物の小計金額
  • 消費税
  • 合計金額
  • 納品者情報
  • 備考

要するに『納品物に関する情報を詳細に把握できる項目』が記載されているわけです。なぜこのような項目を記載しているかと言いますと、例えば同じ『合計金額が違う』という間違いがあったとしても、原因は以下のように異なるからです。

  • 単価が間違っている
  • 数量を間違えている
  • そもそも商品もしくはサービスが違う

納品書があることで、上記のうちどれに問題があるのかを瞬時に把握できるわけですね。その結果、適切な対応ができるようになります。納品書には発行義務はありませんが、もしものことを考えますと発行した方が良いかもしれません。

要対応!電子帳簿保存法には3つの保存区分がある

ここでは授受した納品書を電子保存する際の要件を、国税庁の情報を用いながら解説します。

  • 電子帳簿等保存
  • スキャナ保存
  • 電子取引データ保存

電子帳簿等保存

電子帳簿等保存とは読んで字のごとく、電子的に作成した帳簿などの書類を電子データとして保存することを指します。

具体的に言いますと、例えば現在では会計ソフトなどを使って、クラウドやパソコン上で納品書を作成することが多いですよね。このときに作成した帳簿や書類を、クラウドやパソコン上にそのまま電子保存をする行為を電子帳簿等保存と言います。

そんな電子帳等保存ですが、実は「保存をすれば、どのような状態・環境・形式でもOK!」というわけではありません。会計ソフトなどで作成した納品書を電子保存する際は、以下の保存要件があります。

改正後の電子帳簿等の保存要件 優良 その他
記録事項の訂正・削除を行った場合には、これらの事実及び内容を確認できる電子計算機処理システムを使用すること
通常の業務処理時間を経過した音に入力を行った場合には、その事実を確認できる電子計算機処理システムを使用すること
電子化した帳簿の記載事項とその帳簿に関連する他の帳簿の記録事項との間において、相互にその関連性を確認できること
システム関係書類等(システム概要書、システム仕様書、操作説明書、事務処理マニュアル等)を備え付けること
保存場所に、電子計算機(パソコン等)、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、画面・書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できるようにしておくこと
1.記録項目は取引年月日、取引金額、取引先の3つのみ
2.日付又は金額の範囲指定により検索出来ること 〇※1
3.二つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件により検索できること 〇※1
税務職員による質問検査権に基づく電磁的記録のダウンロードの求めに応じることができるようにしていること ―※1 〇※2

引用元:国税庁|電子帳簿保存法が改正されました|2ページ目(2023年6月7日時点)
※1 保存義務者が、税務職員による質問検査権に基づく電磁的記録のダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、検索要件のうち2・3の要件が不要となります(後述のスキャナ保存及び電子取引についても同様です。)。
※2 “優良”の要件を全て満たしているときは不要となります。
(参考) 優良な電子帳簿の要件を満たして対象帳簿の備付け及び保存を⾏い、前頁2の届出書の提出がある場合には、所得税の⻘⾊申告特別控除(65 万円)が適用できます。

電子帳簿等保存におけるポイントは、指定された帳簿もしくは書類を必要に応じて検索・出力できるようにしておくことにあります。『検索の仕方がわからない・検索に引っ掛からない・プリントアウトできない』などといった事態が発生しないよう、注意しましょう。

スキャナ保存

スキャナ保存とは自社が作成した納品書などの書類の写し、もしくは取引先から受領した文書を機器で読み取り、画像データとして電子保存する行為を指します。

イメージとしましては、受け取った納品書をスマホなどで撮影および電子保存。その画像データを会計クラウドなどにアップロードするようなイメージです。利用するシステムによってはアップロードをするだけで金額などを自動入力できるため、業務を大幅に効率化できます。

ただしスキャナ保存をする際も、電子帳簿等保存と同様に保存要件が定められています。詳細は以下のとおり。

  • 入力期間の制限
  • 解像度200dpi以上で読み取る
  • カラー画像(赤・緑・青それぞれ256階調【約1677万色】以上)※1
  • タイムスタンプの付与※2
  • ヴァージョン管理
  • スキャン文書と帳簿との相互関連性の保持※3
  • 見読可能装置(14インチ以上のカラーディスプレイなど)の備付け
  • 電子計算機処理システムの開発関係書類などの備付け
  • 検索機能の確保

参考:国税庁|はじめませんか、書類のスキャナ保存!(2023年6月14日時点)
参考:国税庁|電子帳簿保存法の内容が改正されました〜令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要〜(2023年6月14日時点)
※1:一般書類(見積書・注文書などのように、資金や物の流れに直結・連動しない書類)は、グレースケール(白黒)で保存可能。
※2:入力期間内にその国税関係書類に係る記録事項を入力したことを確認できる場合は、このタイムスタンプの付与要件に代えることが可能です。ただし、認定タイムサーバーから時刻を取得する第三者の運営するクラウドサービスのみ、タイムスタンプがなくてもOKになります。
※3:一般書類をスキャナ保存する場合については、相互関連性の確保が不要

ポイントは解像度や画像の色に対する指定があること。保存されていたとしても画像がぼやけていては確認が取れないため、このようなルールになっているのでしょう。スキャナ保存をする際は『誰が見ても問題なく読み取れる画像』になっているかが、ポイントになると言えます。

電子取引データ保存

電子取引データ保存とは、電子的に授受した取引情報をデータ保存する行為を指します。

例えば、自社が電子的に納品書を作成したとします。その納品書をPDFで発行し、メールに添付して取引に送信したとしましょう。このときに送信した納品書の写しを、クラウドもしくはパソコン上に電子保存する行為を電子取引データ保存というわけですね。

そして電子取引データ保存は送信に限らず、受領したときも該当します。受領した場合は、その納品書をそのまま電子保存をする行為が電子取引データ保存になります。

もちろん電子取引データを保存する際は、電子帳簿等保存やスキャナ保存と同様に保存要件を守らなければなりません。詳細は以下のとおり。

真実性の確保
以下の措置のいずれかを行うこと。
① タイムスタンプが付された後、取引情報の授受を行う
② 取引情報の授受後、速やかに(又はその業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに)タイムスタンプを付す
③ 記録事項の訂正・削除を行った場合に、これらの事実及び内容を確認できるシステム又は記録事項の訂正・削除を行うことができないシステムで取引情報の授受および保存を行う
④正当な理由がない訂正・削除の防止に関する事務処理規定を定め、その規定に沿った運用を行う

可視性の確保
保存場所に、電子計算機(パソコン等)、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付け、画面・書面に整然とした形式及び明瞭な状態で速やかに出力できるようにしておくこと

電子計算機処理システムの概要書を備え付けること

検索機能※を確保すること

参考:国税庁|電子帳簿保存法が改正されました|4ページ目(2023年6月14日時点)
参考:国税庁|電子帳簿保存法の内容が改正されました〜令和5年度税制改正による電子帳簿等保存制度の見直しの概要〜(2023年6月14日時点)
※:電子帳簿等保存の検索要件1~3に相当する要件のこと。ただしダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、『2.日付又は金額の範囲指定により検索できる』および『3.2つ以上の任意の記録項目を組み合わせた条件により検索できる』は不要。
なお、この場合において『前々年度の売上高が5,000 万円以下』もしくは『取引年月日その他の日付及び取引先ごとに整理された状態で紙に出力・提示・提出できる』場合には、検索機能のすべてが不要

可視性の確保に関するポイントは単に検索できるだけではなく、必要に応じて納品書をいつでも紙に出力できる状態にしておくこと。そのため機器の用意なども要件に加えられています。プリンタなどを所持していない場合は、今のうちに購入しておくと良いでしょう。

納品書を電子化させて保存するメリット

ここからは納品書を電子保存するメリットを解説します。

  • 納品書の保管コストを下げられる
  • 納品書を探しやすくなる

納品書の保管コストを下げられる

納品書を電子保存すれば、保管コストを下げられます。電子保存であれば、紙保存のような保管中の状態劣化がないからです。

例えば納品書を紙保存したとします。保管方法や環境によっては、保管している納品書が変色したり、破れてしまったりするおそれがありますよね。そうなりますと再発行をしなければなりません。つまりコストが発生するわけですね。

しかし電子保存であれば、このようなことにはなりません。データとして保存するからです。紙のような現物保存ではありませんので、変色などといったトラブルが皆無です。そのため再発行などといったコストも発生しません。コレは電子保存ならではのメリットです。

納品書を探しやすくなる

電子保存をすることで、納品書を探しやすくなります。電子保存であれば、クラウドシステム内もしくはパソコンにて検索機能を使えるからです。

まず紙で納品書を保存するとなりますと、企業規模によっては保管室に持ち込むハズです。コレは納品書に限った話ではありません。以下のような書類にも当てはまる話です。

  • 請求書
  • 領収書
  • 見積書
  • 契約書

そうなれば保管室には、とてつもない量の各書類が保管されることになります。その中から指定の書類を探し出すのは、誰だって骨が折れますよね。

しかし電子保存をすれば、とても楽になります。検索機能を使うことにより、対象の書類のみがピンポイントで表示されるからです。仮に保存している書類の数が数万であったとしても、わずか数秒で探し出せます。これは電子保存における大きなメリットです。

「昨年の1月に○○会社から受領した100,000円の納品書を見して」と言われたときに「これでしょうか?」とやり取りをスムーズに進めたい場合は、間違いなく電子保存がおすすめです。

納品書を電子化させて保存するデメリット

メリットがあればデメリットもあります。ここでは納品書を電子保存するときに考えられるデメリットを包み隠さず解説します。

  • 現場からの抵抗があるかもしれない
  • 導入完了までに時間がかかるかもしれない

現場からの抵抗があるかもしれない

納品書の電子保存を正式にルール化させると、現場からの抵抗があるかもしれません。電子保存させる際の業務フローによっては、今の業務手順よりも面倒になるおそれがあるからです。

例えば電子保存をするとなりますと、企業によっては『経理以外の人間であったとしても、納品書を受け取った人間が、その場でスマホ撮影・電子保存・画像データを担当者に送信する』ような決まりになるかもしれません。

仮に今までの業務手順が『納品書を担当者に手渡すだけ』であった場合、明らかに手間が増えていますよね。そうなれば現場から不満が出るかもしれません。「めんどくさい」と。

もちろん従来のように『納品書を担当者に渡すだけ』にすれば、不満は出てきにくいでしょう。しかしその代わりに、今度は担当者が『納品書を電子化させる業務』を担うことになります。

導入したシステムの操作性・担当者のITリテラシーによっては、このときの納品書の電子保存業務を億劫に感じるかもしれません。そうなってしまえば、不満が出てくることは想像に難くありません。「なぜ、わざわざこのようなことをしなければいけないのか。今までのやり方で別にいいじゃないか」と。

電子保存は確かに便利なのですが、導入時の業務フローを慎重に検討しなければ、このような事態に陥るおそれがあります。そのため、いきなり導入するのではなく、まずは現場の状況や現在の業務フローを事前に確認しておくことが大事です。ビフォーアフターの差があまりにも大きくならないように、気を付けましょう。

また、納品書の電子保存をルール化させるときは、その必要性や重要性を事前にキチンと説明しておきましょう。そうすれば、不満をグッと抑えられるハズです。

導入完了までに時間がかかるかもしれない

納品書を電子保存する場合、システムの導入完了までに時間がかかるかもしれません。電子帳簿保存法には要件があり、それらを満たしつつ導入しなければならないからです。

例えば電子帳簿保存法における電子取引の保存要件には『電子計算機(パソコン等)、プログラム、ディスプレイ、プリンタ及びこれらの操作マニュアルを備え付ける』ことが義務化されていましたよね。経営状況や資金繰りによっては、これらの機器を迅速に揃えることは難しいかもしれません。場合によっては、資金面から計画を練らなければならないでしょう。

もちろん機器だけでなく、企業によってはシステムを導入する必要も出てくるでしょう。今の業務フローにマッチし、かつ操作性の良いシステムを探すだけでも時間がかかるかもしれません。仮に迅速に導入できたとしても、そのシステムを担当者が使いこなすまでに時間がかかることでしょう。

このように納品書の電子保存の導入を完了させるまでには、あらゆる面において一定の時間がかかることが予想されます。早めに対策を講じるのがおすすめです。

保管先は?授受した納品書を保存する方法

ここからは、電子データもしくは紙で授受した納品書の保存方法を解説します。

  • 電子的に授受した納品書をクラウドに保存
  • 電子的に授受した納品書をパソコンに保存
  • 紙で授受した納品書をスキャンして電子保存
  • 紙で授受した納品書をそのまま保存

電子的に授受した納品書をクラウドに保存

電子的に納品書を授受した場合、クラウドに保存をするのが1つの方法になります。その際の手順としては、以下が主です。

1.システムを導入する
2.システムにPDFなどの電子データをアップロードする

上記のとおり、クラウドシステムを導入すれば保存業務が非常にラクになります。特別なコツは一切ありません。なぜなら画像データなどをアップロードするだけで、納品書に記載された取引先名・取引金額・取引日付を自動データ化・記入できるからです。

事実、弊社のDenHoであれば画像データから読み取った取引先名・取引金額・取引日付の3項目を、AI-OCR※により自動でデータ化させられます。

※OCR(文字読み取り技術)にAI機能を搭載したもの。従来のOCRよりも高い文字認識率を実現できました。

それだけでなく『全文検索機能』もあるため、先ほどの3項目に誤記入があったとしても、問題なく検索にヒットするようになります。その結果、取引先名・取引金額・取引日付だけでなく登録番号や担当者名などでも、該当書類を探し出すことが可能。担当者の方は安心できるでしょう。

検索にヒットする確率や担当者の不安を取り除きたい場合は、ぜひ弊社のDenHoを使ってみてください。操作性にこだわった設計になっておりますので、導入後にすぐ使いこなすことも可能です。一度ご相談ください。

電子的に授受した納品書をパソコンに保存

先ほどチラッと記載しましたが、納品書もしくはその写しを電子的に授受した場合のもう1つの保存手段が『パソコンに保存』になります。その際の主な手順は以下のとおり。

1.フォルダを用意する
2.フォルダに『2024年|納品書』などと記入する
3.電子的に受領した納品書のファイル名に『2023.01.01.株式会社○○.100,000円』などと記入する
4.フォルダに納品書を格納する
5.取引先名・取引金額・取引日付で納品書が検索されるかを必ず確認する

パソコンに保存する際のポイントは『電子的に受領した納品書のファイル名に【2023.01.01.株式会社○○.100,000円】などと記入する』です。上述しましたが納品書を電子保存する場合は、電子帳簿保存法の検索要件を満たさなければならないからです。

しかしながら、仮に受け取る納品書の数が数百・数千枚なのであれば、この記入作業は現実的ではありません。

想像してみてほしいのですが、仕事とはいえ1つ1つに対して『2023.01.01.株式会社○○.100,000円』などと、人の手によってミスなく完璧に記載することは果たして可能なのでしょうか。納品書の数が多ければ多いほど、記入ミスが起こっても不思議ではありませんよね。

そして万が一記入ミスが起これば、検索機能を使っても表示されません。最悪の場合、見つからないことも考えられます。その結果、税務職員などから「納品書を提示してください」と要求されたときに、とても困ることでしょう。

そのため納品書をフォルダに格納した後は、確認作業が必須となります。しかし格納した納品書がキチンと表示されるかを、逐一チェックするのは大変ですよね。授受した納品書の数が数百・数千枚もあるのであれば、確認作業だけでも相当な時間と手間がかかるハズです。

このようなデメリットを考えますと、納品書を電子保存する際はクラウドシステムを利用するのが無難です。

紙で授受した納品書をスキャンして電子保存

紙で授受した場合、納品書もしくはその写しをスキャンして電子保存することが可能です。そのときの手順は以下のとおり。

1.スキャナ保存の要件を満たした読み取り機器を導入する
2.納品書を機器でスキャンする
3.取得した画像データを確認する
4.クラウドもしくはパソコンに画像データを転送する

スキャナ保存をする際のポイントは、『スキャナ保存の要件を満たした読み取り機器を導入する』ことです。解像度があまりにも低い機器で読み取ると、画像に記載されている数字や文字を認識できないおそれがあるからです。これではスキャナ保存の要件を満たしていません。税務署から注意を受けるかもしれません。

このような事態を回避するためにもスキャナ保存を実行するのであれば、機器の性能にこだわりましょう。

紙で授受した納品書をそのまま保存

紙で授受した場合、納品書もしくはその写しは紙保存することが可能です。そのときの手順は以下のとおり。

1.専用の台紙もしくは保管ボックスを用意する
2.ファイリングする※
3.台紙に張り付けるもしくは保管ボックスに入れる
※分類・整理などをすること

上記のとおり紙で保存をするとなりますと、明らかに手間がかかります。仮に100枚の納品書があったとすれば、すべてを保存するのに数時間かかるかもしれません。これでは担当者の負担が大きすぎますよね。

しかし電子保存であれば、これほどの時間はかからないでしょう。クラウドシステムを導入していれば、PDFや画像データのアップロードのみで保存業務が完了するからです。

仮に100枚の納品書であったとしても、数時間かかることは非常に考えにくいです。ひょっとしますと導入したシステムや担当者によっては、十数分で終わらせられるかもしれません。

もしも「納品書の保存業務に時間がかかり過ぎている」と悩んでいるのであれば、これを機に電子保存に切り替えるのがおすすめです。

まとめ 納品書も電子化させて保存しよう

ここまで電子帳簿保存法と絡めて納品書を解説してきました。納品書には発行義務はありませんが、もしものときを考えますと取引先に渡すのが良いでしょう。BtoC系ビジネスを行っている企業なのであれば、その重要性は増します。何かトラブルがあった際に、納品書が取引の正当性を証明してくれるハズです。

そして納品書を発行したとなれば、保存をしなければなりません。税法および会社法で納品書は保存が義務化されているからです。もちろん、その際に電子保存を選択するのであれば電子帳簿保存法が関わってきます。担当者の方は、これを機に電子帳簿保存法・納品書のことを理解しておくのが良いでしょう。

また電子保存を選ぶのであれば、その際は弊社のDenHoをお使いください。DenHoであればメール・スキャンを問わず、AI-OCRが自動で『読み取り・データ化・分類』まで行ってくれます。納品書の電子保存業務を効率化させたい場合は、ぜひDenHoをご利用ください。
電子帳簿保存システムDenHo

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