FAX受注業務にて約80時間の工数削減に成功!他社と比較してユーザーインターフェースが明快
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FAX受注業務にて約80時間の工数削減に成功!他社と比較してユーザーインターフェースが明快
太陽油脂株式会社は食用加工油脂事業、石けん・化粧品事業、飼料事業の3本柱を中心に、「太陽の恵み 人にやさしく地球にやさしく」という価値観のもと、モノづくりをしている企業です。環境と向き合うことを常に意識し、心豊かで健康的なくらしの実現と、社会・自然の持続可能な発展に油脂加工で貢献されています。
今回は、FAXでの受注業務にスマートOCRを導入し、効率化を実現した事例について、DX推進担当の小林さん、受発注業務担当の三嶽さんにお話しをうかがいました。
トライアルで比較検討。業務担当者の使いやすさを重視し、スマートOCRが最適だと判断した
導入前の課題はどのようなものだったのでしょうか。
小林さん:弊社では、月に平均4,000件の受注をFAXで受信しており、加工油脂事業と石けん・化粧品事業の各担当部署で受注業務をこなしていました。そのため、担当部署の受注業務の負荷が非常に大きくなっていました。データ入力やデータチェックなどを含めた受注業務が、全体の56%を占めており、一連の作業の自動化が必須だと考えました。
三嶽さん:FAXを受信したら手作業で仕分けて、基幹システムに手入力、かつデータチェックも目視という体制だったので、1日の半分以上は受注業務に使っていました。他の業務にもっと時間を使うためにも、現状の受注業務の体制を効率化しなければいけないと感じていました。
スマートOCRを知ったきっかけについてお聞かせください。
小林さん: 展示会でお見かけしたのがきっかけです。そこで紹介いただいたスマートOCRの機能が良いなと思ったのと、トライアルですぐに機能を体験できるという点に魅力を感じました。
スマートOCRを導入した経緯と決め手をお聞かせください。
小林さん: 10社ほどAI-OCR製品をピックアップした中から、カタログスペックで比較した後、トライアル可能な3社にしぼりました。
そこから、システム部門および担当者複数名でそれぞれの製品を検証しました。その中で、スマートOCRに決めたのは、業務担当者の使いやすさおよび満足度の評価が最も高かった、というのが1番の理由です。
三嶽さん: ユーザーインターフェースがわかりやすく、感覚的に使えるところがとても良かったです。特に表データはレイアウトが見やすく、比較チェックもしやすいと感じました。あと、不要な情報は排除して、必要な情報だけを抽出するようにデータを柔軟に加工できるのも魅力的だと思います。
小林さん: 実際にFAX受注伝票を読み込ませた時の文字の認識率や機能面でも問題なく、コスト的にもスモールスタートに合った費用形態だったので、全体のバランスが一番良いと判断し、スマートOCRの導入を決めました。
FAXによる受注業務を自動化。業務時間が短縮し、人為的ミスも大幅に削減した
スマートOCRをどのようにご利用いただいていますか?
小林さん: 主に受注業務に活用しています。受注FAXを自動仕分けし、スマートOCRでFAXを読み取り、テンプレートを適用、テキスト化したものをRPAが自動処理するといった形で、RPAとスマートOCRを連携してFAX受注業務の自動化を推進しています。
導入による効果についてお聞かせください。
小林さん: 受注業務の削減目標が88.5時間で、スマートOCRの導入を中心とした業務改善によって約80時間ほどは削減できました。ただ、使用する中で、テンプレートやマスタのメンテナンスに難しさがあり、現状削減効果が下がってしまっております。現状FAXの取引先が250社ほどあり、そのうち件数の多い40社に対し対応しておりますが、こちらの未対応の会社に対しても、今後はテンプレートをインフォディオさんに作成してもらうサービス等も利用しながら、ペーパーレスかつ完全自動化ということで100%のAI-OCR活用を目指しています。
三嶽さん: 現場で使用した感想としては日付だけが違う似たような発注書が届いた際、以前は重複しているすべての項目(納品先名等)を手入力していました。しかし、スマートOCRで自動化されてからは日付や数量だけをチェックすればよく、手入力が減った分、作業が断然楽になりました。
小林さん: 似た発注書がくると、どうしても入力ミスが起きやすいのですが、そういった人為的ミスは格段に減ったそうです。
三嶽さん: ヒヤリハットの件数でいうと、導入前の2019年が106件、導入後の2021年が21件、2022年は8件という形で年々減っています。導入前後で約5分の1になっているので、これはスマートOCRを導入した効果が出ていると感じます。
受注業務以外での活用方法があれば教えてください。
小林さん: 購買部門の発注に対し、リファックス(FAXでの返信)で受領連絡が届くのですが、現状手作業で内容をまとめて照合しております。 こちらに活用できるのではないかと検討しております。購買部門の業務効率改善として、リファックスの情報読み取りに活用することはできそうだなと話しています。
三嶽さん: 請求書や運送会社などの取引先からの紙文書がFAXできた時に、スマートOCRで読み取って、エクセルに表として取り出すといった活用はすでにしています。
小林さん: その他、各部門の持っている紙文書などをデータ化して保存しておきたいものの読み取り用として、様々な部門が使っています。取引先のインボイス番号を抽出して、マスター登録する際に使用していました。
今後、どのようにスマートOCRを活用していくのかお聞かせください。
小林さん: まずはFAX受注業務でのAI-OCRの100%活用と、ペーパーレス化を目標に推進していきたいです。そのためには、テンプレートを全取引先分、多数作成する必要があるのですが、テンプレートの修正ができるメンバーとできないメンバーがいるので、インフォディオさんにサポートいただけるとありがたいですね。そうやってできる箇所から自動化していき、他業務にも展開していければと思っています。
また、電帳法対応でDenHoを採用頂きました。ご評価いただいたポイントを教えてください。
小林さん: DenHoの魅力は非常にシンプルな操作で利用ができるところだと感じています。主に総務部門主導で導入する予定なのですが、必要な機能が備わっていながら操作は簡単というところがありがたいです。
他サービスと比較検討したときにオプションをつけることで価格が高くなってしまったりといったことがありましたが、DenHoは比較的安価で利用できる部分もコスト面で魅力的に感じました。スマートOCRとともに活用し、電帳法に対応していきます。
※インタビューの内容は取材時のものになります。
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