注文書作成における明細入力を効率化。導入2カ月で作業時間の60%を削減
OCRの対象帳票
見積書
注文書作成における明細入力を効率化。導入2カ月で作業時間の60%を削減

株式会社 ほくつうは石川県金沢市に本社を構え、電気通信工事業を主とする創業75年の老舗企業です。
毎月数百件に及ぶ、注文書発行のための明細入力作業を効率化すべく、スマートOCRを導入しました。わずか2カ月で予想以上の効果を実感。残業も減り、取引先との交渉業務に時間を割けるようになりました。
今後はさらに活用を進め、注文書の発行を一手に引き受けて、会社全体の生産性を上げることを目標にしたいと話してくださいました。
-
- 課題
- 取引先の見積書を基にした注文書入力作業に毎日5~6時間かかる
- 手入力によるミスをなくしたい
-
- 解決策
- スマートOCRを導入し、入力を半自動化
- テンプレートに抽出できなかった箇所は、文字列をクリックして反映
-
- 効果
- 削減できた時間を交渉業務に使えるようになった
- 手入力はほぼ不要でミスも発生しない
入力作業を自動化し、交渉業務に時間を使いたい。費用の分かりやすさも導入の決め手に
初めに御社の事業内容を教えていただけますでしょうか
北山さん: 当社は北陸3県と、東京、神奈川、滋賀、新潟に14の事業所を構え、主に電気通信設備の施工を行っています。 道路や河川管理などの社会インフラ事業と、ICT(情報通信技術)とナースコールの組み合わせといったソリューションビジネス事業の二つの事業領域があります。 電気通信を用いたさまざまなソリューション系の企画提案から施工、メンテナンスまでトータルで手掛けることで、お客さまからの信頼を得られることが強みです。 昨年度の売上高は215億9800万円でした。
スマートOCRを導入することになったきっかけを教えていただけますか
北山さん:
私たちが所属する購買部は6年前に新設されました。数百社に及ぶ仕入れ先や取引先から受け取る見積書を基に、注文書を発行するのが主な業務です。
従来それぞれの部署が行っていた注文書の発行を、交渉業務も含め購買部で担当します。
現在は2部署分を行っておりますが、それでも枚数が非常に多く、毎月800枚ほどの注文書発行における入力作業が、業務の大半を占めてしまっていたんです。
今井さん:
5~6人が毎日6時間近く、見積書の内容を基幹システムに手入力していました。ソリューション事業は見積書に記載されている部品点数が多く、大きな案件の見積もりになると明細だけで5~6枚あり、1案件の入力に1時間くらいかかっていました。
それでAI-OCRを検討することになったのですね
北山さん:
そうです。入力工数を削減するために、AI-OCRを検討してみてはどうかと上長からアドバイスがありました。
2年前に基幹システムを更新した際、CSVデータを取り込める仕様にしていたことも後押しになりました。
展示会で情報を集め、複数社のデモを見たりトライアルを行ったりしました。
今井さん:
(北山さんに)半年ほどかけて検討しましたよね。
展示会で数社のデモを見た際、スマートOCRの画面はとても見やすかったと記憶しています。
最終的に2社に絞り、当社のニーズに合うスマートOCRに決めました。
最後はどの部分が決め手になりましたでしょうか
今井さん:
当社の扱う商材は幅広くて数万点に及び、帳票のフォーマットが多種多様な上、数も膨大なので、使いやすさと費用のわかりやすさが決め手になりました。
北山さん:
費用面で言うと、読み取った項目数ではなく枚数単位のカウントは、とてもわかりやすいです。従量課金制ではなく100枚単位の追加OCRも、予算取りがしやすくて助かります。
スマートOCRをどのように使い、どのくらいの効果が出ていますでしょうか
北山さん:
使い方は見積書をアップロードし、手入力していた品名や型番、数量、単価などの明細をテンプレートで自動的に抽出した後、CSV化して基幹システムにインポートしています。
導入して2か月時点での効果は、平均して1枚当たり12分かかっていたものが5分で済むようになり、時間にして50時間、約6割の削減効果がありました。
最初の2カ月間にスマートOCR処理した帳票は通常の1/8の量で、処理が増えた現在はもっと効果が出ています。残業も圧倒的に少なくなりました。
今井さん:
10月から年度末に向けてが繁忙期となり、例年だと残業続きになる時期です。繁忙期に向かう、いいタイミングで導入できました。
部内のメンバーからも、非常に効率が上がり、画面も見やすいと好評です。
働き方改革にもつながったのですね。スムーズに利用開始できましたか
北山さん: トライアルで作成した20種類ほどのテンプレートをそのまま本番環境に移せたので、スムーズでした。最初の頃はテンプレート作成に時間がかかりましたが、今はさほどかかりません。 試しに、テンプレートを作成していない帳票をアップロードすると、ほかの帳票で作成したテンプレートに当ててほぼ読み取っていました。 それをコピーして調整すると、作成の手間もかかりません。この方法も使いながら、順調にテンプレートを増やしています。
スマートOCRは、記載位置に頼らないキー・バリュー方式の抽出方法なので、フォーマットの異なる帳票を同じテンプレートで読めることが多いんです。 帳票とテンプレートを1対1で作る場合はゼロから作らなくて済みますし、1つのテンプレートを複数社の帳票用に設定することもできます

文字列のクリック反映で入力ミスなし。活用を進め、会社全体の生産性向上が目標
気に入っている機能などはありますか
北山さん: 手書き帳票はないため、ほぼ100%の認識率で、読み取る性能が抜群にいいと思います。 操作の面では、読み取った帳票の文字列をクリックするとテンプレートに自動的に反映されるのが便利で、とても気に入っています。うまく抽出されない箇所があった場合などにクリックで反映でき、手入力によるミスが起こりません。
スマートOCRは、ほかの業務でも活用できそうでしょうか
今井さん:
機能と効率の良さを考えると、営業部門や技術部門でもニーズがある可能性があります。
北山さん:
納品書からの検収登録の作業の中でも活用できそうなので、経理部門などと連携し、導入検討を進めています。
部門ごとにグループ分けをすると、独立して使っていただけます。弊社のサポート体制はいかがでしょうか
北山さん:
担当の方のレスポンスがよく、とても助かっています。テンプレート作成の相談にも乗ってくれますし、もっと作れるようになりたいという意欲にもつながっています。引き続き手厚いサポートをお願いします。
今井さん:導入前にデモとトライアルを担当してくれた方もとても細やかで対応がよかったです。安心して導入することができました。
ご満足いただけてよかったです。これからの目標を教えていただけますか
今井さん:購買部に注文書発行を集約することで、会社全体の生産性も上がります。
現在は社内の1/4程度を担っているので、購買部で引き受ける注文書の発行を増やして、営業は営業活動に、技術は現場にと、それぞれの役割に注力できるようにしていきたいです。
北山さん:今後は人材確保の観点からも、定型業務の自動化は必須だと思っています。人の作業が必要な部分はきちんと区別して残し、自動化できる部分はスマートOCRやさまざまなツールを使って自動化・効率化ができるよう、全社的に取り組んでいきたいです。
※インタビューの内容は取材時のものになります。
OCRの対象帳票
見積書
スマートOCRに関する詳しい資料・価格表
